
転職先が決まったらいつ会社を辞める?退職を伝えるタイミングと流れを20代30代向けに解説
「転職先から内定をもらった!」
うれしい反面、次に出てくるのが、
「今の会社にはいつ言えばいいんだろう?」
という問題です。
上司に言いづらい。
引き止められそう。
有給休暇も残っている。
できれば少し休んでから次の会社に行きたい。
そもそも内定が出た時点で退職を伝えていいのか分からない。
初めて転職する20代・30代なら、こんな不安を感じるのは珍しくありません。
転職活動というと「求人を探す」「応募する」「面接を受ける」ことに目が向きます。
しかし、実際には内定をもらってから今の会社をきちんと退職するまでも転職活動の大切な一部です。
この記事では、
- 転職先が決まったらいつ退職を伝えるのか
- 内定直後に確認すること
- 上司への伝え方
- 引き継ぎ
- 有給休暇
- 入社日との調整
について、できるだけ分かりやすく解説します。
結論|「内定が出た瞬間」ではなく条件を確認してから退職を伝える
最初に大切なことをお伝えします。
転職先から、
「採用します」
と言われたからといって、その場ですぐ現在の会社へ退職を伝える必要はありません。
まず確認したいのが、
本当にその条件で入社するのか
ということです。
たとえば、
- 給与
- 勤務地
- 職種・仕事内容
- 雇用形態
- 入社予定日
- 試用期間
- その他の労働条件
などです。
転職活動中は、
「内定がほしい」
という気持ちが強くなります。
ところが内定が出た瞬間から、立場が少し変わります。
今度は、
「自分がこの会社へ本当に入社するのか」
を判断する段階です。
内定をもらうことが転職のゴールではありません。
自分が納得できる会社へ移り、新しい環境で働き始めることが本当のスタートです。
求人票を見る段階から条件をしっかり確認しておくことも重要です。
→「求人票の見方がわからない20代30代へ|転職で失敗しないチェックポイント7選」
退職までの基本的な流れ
会社や転職先によって多少違いますが、大きな流れは次のようになります。
内定
↓
労働条件を確認
↓
入社意思を決める
↓
入社日を相談
↓
現在の会社へ退職意思を伝える
↓
退職日を決める
↓
引き継ぎ
↓
有給休暇などを調整
↓
退職
↓
転職先へ入社
こうして見ると分かるように、
「内定=すぐ退職」
ではありません。
間にいくつもの確認事項があります。
一つずつ進めれば大丈夫です。
①まず内定先の条件を確認する
ここは焦らないでください。
転職先から内定をもらったら、まず労働条件を確認します。
特に、
「求人票に書いてあった条件と実際の条件が同じか」
は確認しておきたいところです。
たとえば求人票では、
「月給30万円」
と書かれていたとします。
しかし詳しく確認すると、
基本給+固定残業代を含めて30万円だった、
ということもあります。
給与だけではありません。
勤務地や仕事内容、休日、勤務時間などについても確認します。
私は仕事で見積りや仕様の確認をすることがありますが、条件確認は転職でも同じだと思っています。
曖昧な部分を残したまま進めると、後になって、
「そんなつもりではなかった」
というズレが起こります。
転職は人生に関わる大きな契約です。
遠慮せず確認しましょう。
②入社可能日を確認する
次に重要なのが入社日です。
転職先から、
「来月1日から来られますか?」
と言われることがあります。
ここで焦って、
「大丈夫です!」
と即答する必要はありません。
現在の会社の就業規則、業務の引き継ぎ、有給休暇などを考える必要があるからです。
特に在職中の転職では、
現在の会社の退職日と転職先の入社日をセットで考える
ことが重要です。
転職先にも、
「現在勤務中のため、退職日を会社と調整して正式な入社可能日をご連絡します」
と伝えればよいでしょう。
無理なスケジュールを約束するより、きちんと調整する方が安心です。
③就業規則を確認する
退職を考えたら、現在の会社の就業規則も確認しましょう。
会社によって、
「退職希望日の1か月前まで」
などの社内ルールが定められている場合があります。
普段、就業規則を見る機会はあまりないかもしれません。
しかし退職時には、
- 退職申出の期限
- 退職届の提出方法
- 有給休暇
- 貸与品の返却
- その他の退職手続き
などを確認しておくとスムーズです。
「周りの人が2週間で辞めたから自分も大丈夫だろう」
と考えるのではなく、まず自分の会社のルールを確認することをおすすめします。
④最初は直属の上司へ伝える
退職意思を伝える相手にも順番があります。
基本的には、まず直属の上司へ伝えます。
仲のいい同僚へ、
「実は転職するんだ」
と先に話したくなるかもしれません。
しかし噂が先に上司へ伝わってしまうと、話がややこしくなることがあります。
まずは上司へ、
「少しお時間をいただきたいのですが」
と個別に相談する時間を作りましょう。
そして、
「一身上の都合で退職したいと考えています」
「○月頃の退職を希望しています」
と伝えます。
ここで大切なのは、
会社への不満を全部ぶつける場にしないこと
です。
給料が低い。
上司が嫌だった。
評価されなかった。
いろいろな理由があると思います。
しかし退職時にすべてをぶつけても、自分にメリットがあるとは限りません。
最後まで仕事として対応する。
これは次の会社へ気持ちよく進むためにも大切です。
⑤「相談」なのか「退職意思」なのかを自分の中で決めておく
ここは意外と重要です。
上司へ、
「会社を辞めようか迷っているんですが……」
と相談すると、
上司から見れば、
「まだ残る可能性がある」
という話になります。
一方で、
「退職することを決めました」
であれば意味が違います。
まだ転職するか迷っているなら、無理に退職を申し出る必要はありません。
まず自分の気持ちを整理する段階です。
「本当に転職した方がいいのかな」
と迷っている人は、先にこちらの記事を読んでみてください。
→ 仕事を辞めたいけど転職するほどではない?判断する7つの基準
※公開前に記事の正確な個別URLを確認してください。
転職するか迷っている段階と、転職先を決めた段階では、取るべき行動が違います。
⑥引き継ぎは「自分がいなくても分かる状態」を目指す
退職が決まると、
「もう辞める会社だから」
という気持ちになることもあります。
でも、ここでもう一仕事です。
引き継ぎをきちんと行いましょう。
おすすめなのは、
口頭だけでなく資料として残すこと
です。
たとえば営業なら、
- 担当顧客
- 担当者
- 進行中案件
- 見積状況
- 注意事項
- 今後の予定
- 過去のトラブル
- 関係部署
- 保存データの場所
などを整理します。
これは営業以外の仕事でも同じです。
自分の頭の中にある情報を、
「次の人が見ても分かる状態」
に変えておきます。
退職する人の最後の仕事は、自分がいなくても仕事が回る状態を作ることだと思います。
⑦有給休暇は早めに確認しておく
退職時に気になるのが有給休暇です。
「有給がかなり残っていた」
ということもあります。
退職直前になってから気づくと、引き継ぎとの調整が難しくなることがあります。
そのため、
退職日を決める段階で残りの有給日数も確認しておく
ことをおすすめします。
たとえば、
最終出勤日
↓
有給休暇
↓
退職日
↓
転職先へ入社
という形になる場合もあります。
ただし、業務の引き継ぎや会社との調整も必要になります。
「全部最後にまとめて考えればいい」
ではなく、早めに確認しておくことが大切です。
転職先への入社を急ぎすぎない
内定をもらうと、
「早く次の会社へ行きたい」
という気持ちになるかもしれません。
特に今の会社がつらい場合は、なおさらです。
しかし私は、転職には**「きれいに終わらせる力」も大切**だと思っています。
今まで担当していた仕事。
お世話になった人。
取引先。
同僚。
全部を完璧にする必要はありません。
それでも、
「自分がやるべきことはやった」
という状態で退職できれば、気持ちよく次へ進めます。
転職とは、
「今の会社から逃げること」
ではありません。
これまでの仕事を一区切りつけて、次の人生へ進むこと
です。
転職を何度か経験して分かったこと
私はこれまで、学習塾や営業、製造業に関わる仕事など、異なる環境で働いてきました。
環境が変われば、当たり前だと思っていたことも変わります。
前の会社では評価されなかった経験が、次の会社では役立つこともあります。
逆に、
「自分はこれが得意だ」
と思っていたものが、新しい環境では通用しないこともあります。
だから転職は怖い。
でも同時に、自分の可能性を知る機会でもあります。
今いる会社だけを基準にして、
「自分は仕事ができない」
「自分には大した経験がない」
と決める必要はありません。
自分の強みが分からない場合はこちらの記事で、一度仕事を棚卸ししてみてください。
→ 転職したいけど自分に何ができるかわからない人へ|強みの見つけ方
今まで当たり前にやってきた仕事の中に、次の会社で評価される経験が隠れていることがあります。
中村天風の考え方から学ぶ「次へ進む姿勢」
転職や退職では、不安がどんどん出てきます。
「上司に怒られたらどうしよう」
「引き止められたらどうしよう」
「転職先で失敗したらどうしよう」
人間は、まだ起きていない未来まで考えて不安になります。
そんなとき、私が参考にしているのが中村天風の考え方です。
天風哲学では、人生を前向きに生きる姿勢の大切さが繰り返し説かれています。
これは、
「何も心配するな」
という話ではありません。
必要な準備をしたうえで、最後は前を向いて行動する。
私は転職にも同じことが言えると思います。
条件を確認する。
退職日を調整する。
引き継ぎをする。
有給を確認する。
ここまで準備したなら、あとは次へ進めばいい。
不安をゼロにしてから行動するのではありません。
不安があっても、一つずつ準備することで前へ進める状態を作る。
これが大切なのではないでしょうか。
退職を伝えるのが怖い人へ
ここまで読んでも、
「やっぱり上司に言うのが怖い」
という人もいるでしょう。
分かります。
毎日顔を合わせている上司へ、
「辞めます」
と伝えるのは簡単ではありません。
でも考えてみてください。
あなたの人生を最後まで生きるのは、上司ではありません。
会社でもありません。
自分自身です。
会社への感謝と、自分の人生を選ぶことは両立できます。
今までお世話になった会社だからこそ、
きちんと伝える。
きちんと引き継ぐ。
そして次へ進む。
それでいいと思います。
まだ転職先が決まっていないなら退職を急がなくていい
この記事を読んでいる人の中には、
「まだ内定はないけど、先に会社を辞めようか迷っている」
という人もいるかもしれません。
その場合は、少し話が違います。
特別な事情がなければ、
まず転職市場を知ってから判断する
という方法があります。
求人を見るだけでも構いません。
転職エージェントへ相談するだけでも構いません。
「転職活動を始める=会社を辞める」
ではありません。
まず外の世界を知る。
自分の経験がどのように評価されるのか知る。
どんな求人があるのか知る。
それから、
「本当に転職するのか」
を決めても遅くありません。
転職そのものに自信がない人は、まずこちらから読んでみてください。
→ 転職したいけど自信がない人へ|20代30代が不安なときにやるべき5つのこと
そして転職エージェントを利用する場合も、最初から1社に決める必要はありません。
→ 転職エージェントおすすめ比較|20代30代が失敗しない選び方
自分に合った方法を比較してみてください。
まとめ|退職も転職活動の一部。焦らず一つずつ進めよう
転職先が決まったときは、うれしい反面、
「会社にどう言おう」
「いつ辞めればいい?」
「引き止められたらどうしよう」
と新しい不安が出てきます。
そんなときは、全部を一度に解決しようとしなくて大丈夫です。
①内定条件を確認する
②入社意思を決める
③入社時期を確認する
④現在の会社の就業規則を確認する
⑤直属の上司へ伝える
⑥退職日を調整する
⑦引き継ぎをする
⑧有給休暇などを確認する
⑨退職して新しい会社へ進む
この順番で、一つずつ進めていきましょう。
転職は、
「会社を辞めること」
が目的ではありません。
今より少しでも自分らしく働ける場所へ進むための手段です。
これまで働いてきた会社に一区切りをつけ、新しい環境へ進む。
その経験もまた、自分のキャリアの一部になります。
焦らなくて大丈夫です。
まずは今日、
自分がどんな働き方をしたいのか。
そこから考えてみてください。