市場価値と組織論

転職で市場価値がないと不安な20代30代へ|市場価値を高める7つの方法

転職で市場価値がないと不安な20代30代へ|市場価値を高める7つの方法

「転職したいけど、自分には市場価値がない気がする」

「特別な資格も実績もない」

「今の会社を辞めたら、ほかでは通用しないのでは?」

転職を考えると、こんな不安が出てくることがあります。

求人サイトを見ると、

「即戦力募集」

「経験者優遇」

「マネジメント経験必須」

といった言葉が並んでいます。

これを見ると、

「自分には何もないな……」

と思ってしまうかもしれません。

でも、私は仕事をする中で、

市場価値は「すごい資格を持っている人」だけにあるものではない

と感じています。

たとえば営業なら、

お客様の話を聞く。

見積を作る。

社内と納期を調整する。

問題が起きたら関係者へ確認する。

資料をまとめる。

こうした毎日の仕事も、会社が変われば立派な経験になります。

大切なのは、

自分の経験を「ほかの会社でも使える力」に変換して考えること。

この記事では、20代30代が転職を考えるときに知っておきたい「市場価値」の意味と、市場価値を高める7つの方法を紹介します。


そもそも転職における「市場価値」とは?

市場価値という言葉を聞くと、

「年収が高い人」

「難しい資格を持っている人」

「有名企業で働いている人」

をイメージするかもしれません。

もちろん、それらが評価される場合もあります。

でも転職で考えるなら、もう少しシンプルです。

市場価値とは「あなたの経験や能力を必要としている会社がどのくらいあるか」

と考えてみてください。

つまり、市場価値は自分一人では決まりません。

自分ができること × 企業が求めていること

の組み合わせで変わります。


今の会社で評価されない=市場価値がない、ではない

ここはとても重要です。

今の会社で評価されていないからといって、

転職市場でも評価されないとは限りません。

会社によって必要としている人材が違うからです。

たとえば、

A社では当たり前の仕事。

でもB社では、その経験を持っている人が少ない。

そんなことがあります。

製造業でも、

品質管理。

顧客対応。

設備操作。

生産管理。

改善活動。

新人教育。

ISO関連業務。

こうした経験は会社によって評価が変わります。

営業も同じです。

単に、

「営業を3年間やりました」

では分かりません。

でも、

「法人顧客を担当してきた」

「技術部門と顧客の間で仕様調整してきた」

「見積から納期管理まで担当してきた」

となれば、評価する会社が出てくる可能性があります。

だから、

今の会社の評価だけで自分の価値を決めないこと。

これは転職を考えるうえで覚えておいてほしいことです。


市場価値を高める方法①|まず自分の経験を棚卸しする

市場価値を高める前に、

最初にやってほしいことがあります。

それが、

今まで何をしてきたのかを整理すること

です。

いきなり資格の勉強を始める必要はありません。

まず、

「今まで何をしてきた?」

を書き出します。

たとえば営業なら、

・顧客訪問
・問い合わせ対応
・見積作成
・価格交渉
・納期調整
・クレーム対応
・新規開拓
・社内会議
・資料作成

などです。

次に、

「その仕事で何を工夫した?」

を考えます。

さらに、

「その結果、何ができるようになった?」

まで考えます。

これだけでも、

「営業しかやったことがない」

から、

「顧客と社内を調整する力がある」

へ見え方が変わります。

具体的なやり方は、転職の「棚卸し」って何をする?20代30代が自分の経験・強みを見つける7ステップで詳しく解説しています。


市場価値を高める方法②|「普通にできること」を強みに変える

自分の経験を書き出しても、

「こんなの誰でもできる」

と思うかもしれません。

私自身もそう感じることがあります。

毎日やっている仕事は、自分にとって当たり前になるからです。

でも、

あなたの当たり前が、ほかの人にも当たり前とは限りません。

たとえば、

Excelで表を作れる。

顧客へメールを書ける。

電話で問い合わせ対応できる。

製品図面をある程度読める。

現場と納期調整できる。

会議の内容をまとめられる。

後輩へ仕事を教えられる。

本人からすれば、

「仕事だからやっているだけ」

かもしれません。

でも、求人によってはその経験を求めています。

自分の強みが分からない人は、転職したいけど自分に何ができるかわからない人へ|強みの見つけ方も読んでみてください。

市場価値を考える第一歩は、

すでに持っているものを正しく把握すること

です。


市場価値を高める方法③|求人票から「企業が欲しい能力」を逆算する

自分の経験を整理したら、次は求人を見ます。

ここで求人を見る目的は、

すぐ応募するためだけではありません。

転職市場を調査するため

です。

興味がある仕事を10件ほど見てみてください。

すると、

「法人営業経験3年以上」

「Excel基本操作」

「顧客折衝経験」

「マネジメント経験」

「製造業経験」

など、共通して出てくる条件が見つかります。

それが、

企業がお金を払ってでも欲しい能力

です。

そこで自分の経験と比較します。

すでに持っている。

少し足りない。

まったく経験がない。

この3つに分けます。

すると、

「自分には市場価値がない」

という漠然とした不安から、

「この経験は使える」

「ここを伸ばせば応募できそう」

という具体的な話に変わります。

求人票のどこを見ればいいか分からない人は、求人票の見方がわからない20代30代へ|転職で失敗しないチェックポイント7選も参考にしてください。


市場価値を高める方法④|今の仕事で「一段上」を経験する

転職を考え始めると、

「早く今の会社を辞めたい」

と思うことがあります。

でも、すぐ辞める必要がないのであれば、

今の会社を、

市場価値を高める場所として利用する

という考え方もできます。

たとえば、

資料を作るだけだった人が、会議で説明してみる。

担当者だった人が、新人教育を担当する。

指示された仕事だけでなく、改善案を出してみる。

顧客対応だけでなく、売上管理も覚える。

製造だけでなく、品質管理も経験する。

同じ会社にいても、

経験の幅を一段広げる

ことはできます。

これなら転職しなくても市場価値を高められます。


市場価値を高める方法⑤|専門性を一つ作る

何でもできることは強みです。

でも転職では、

「何ができますか?」

と聞かれます。

そこで、

一つ説明できる専門性

があると強くなります。

営業なら、

法人営業。

新規開拓。

技術営業。

既存顧客管理。

ITなら、

インフラ。

プログラミング。

セキュリティ。

製造なら、

品質管理。

塗装。

溶接。

生産管理。

設備保全。

事務なら、

労務。

採用。

給与計算。

契約管理。

などです。

最初から専門家である必要はありません。

大切なのは、

「この分野なら経験があります」と説明できる状態を作ること。

20代なら、これから専門性を作る時間があります。

30代なら、これまでの経験から専門性を抽出できます。


市場価値を高める方法⑥|専門性に別の能力を掛け合わせる

さらに強いのが、

経験×経験

です。

たとえば、

営業×製造業。

営業×IT。

経理×英語。

人事×IT。

製造×品質管理。

施工管理×営業。

一つだけなら経験者はたくさんいます。

でも二つを組み合わせると、

該当する人が少なくなります。

私自身も仕事をしていて、

営業だけを知っているより、

製造現場のことを少し理解している方が、

お客様と現場の間に入ったときに役立つと感じることがあります。

すべてを極める必要はありません。

「Aも分かるし、Bも分かる」

という人材にも価値があります。


市場価値を高める方法⑦|実績を「数字と具体例」で残す

経験は、時間が経つと忘れます。

だから普段から記録しておくことをおすすめします。

たとえば、

売上○○万円。

新規顧客○社。

不良率○%改善。

作業時間○分短縮。

○人の新人教育。

○件の案件管理。

などです。

数字が出せない仕事でも、

「何を改善したのか」

「どんな問題を解決したのか」

「誰と調整したのか」

を残しておきます。

転職活動になってから、

「今まで何をしてきたんだっけ?」

と考えるより、ずっと楽です。

そして、この記録が職務経歴書や面接で使える材料になります。


資格を取れば市場価値は上がる?

ここでよく出てくる疑問があります。

「資格を取れば市場価値は上がりますか?」

答えは、

資格によります。

資格そのものが応募条件になっている仕事もあります。

一方で、

資格より実務経験を重視する仕事もあります。

だから、

「市場価値を上げたいから、とりあえず資格」

ではなく、

自分が行きたい仕事に必要だから資格を取る

という順番がおすすめです。

求人を見て、

「この資格が頻繁に出てくる」

なら勉強する価値があります。

求人にほとんど出てこない資格なら、

ほかの経験を積んだ方が効果的な場合もあります。


「市場価値がないから転職できない」は本当?

私は、

「市場価値が十分になってから転職する」

と考えすぎなくてもいいと思います。

なぜなら、

自分の市場価値は、

実際に転職市場へ出てみないと分からない部分もあるからです。

求人を見る。

転職サイトへ登録する。

職務経歴書を書く。

転職エージェントへ相談する。

企業へ応募する。

面接を受ける。

こうした行動をすると、

「この経験は評価された」

「この部分は足りなかった」

というフィードバックが得られます。

つまり、

転職活動そのものが市場調査

になります。

今すぐ会社を辞める必要はありません。

働きながら調べればいいのです。


ドラッカーから学ぶ|強みを伸ばす方が市場価値につながる

経営学者ピーター・ドラッカーは、キャリアを考えるうえで「強み」を重視しました。

私はこの考え方は市場価値にもつながると思っています。

苦手なことを全部平均点にするより、

自分が比較的得意なことを伸ばす。

たとえば、

人の話を聞くのが得意。

情報を整理するのが得意。

数字を見るのが得意。

改善を考えるのが得意。

人に教えるのが得意。

それを仕事で使えるレベルまで伸ばしていく。

すると、

「○○ならこの人」

という状態に少しずつ近づきます。

市場価値は、

何でもできるスーパーマンになることではありません。

自分が提供できる価値を増やしていくこと

だと私は考えています。


私自身の経験から感じる「市場価値」

私はこれまで、学習塾に関わる仕事や営業、製造業に関わる仕事などを経験してきました。

一見すると、

バラバラの経歴に見えるかもしれません。

でも振り返ると、

人に説明する。

相手の話を聞く。

情報を整理する。

関係者と調整する。

問題について考える。

という部分には共通点があります。

転職では、

「何社経験したか」

だけではなく、

その経験を通じて何ができるようになったのか

を考えることが大切なのだと思います。

昔の経験も、今の仕事と組み合わせれば別の価値になることがあります。

だからキャリアは、

一本のきれいな線でなくてもいい。

後から振り返ると、

点と点がつながることがあります。


市場価値は「会社の外」で考える

もう一つ大切なのが、

今いる会社の中だけで自分を評価しないことです。

会社では、

役職。

社歴。

社内評価。

上司からの評価。

などがあります。

でも転職市場では、

会社名や役職だけではなく、

「何ができる人なのか」

を見られます。

今の会社では普通の仕事でも、

別の会社から見れば貴重な経験かもしれません。

反対に、

社内では重要な仕事でも、

ほかの会社ではそのまま使えない場合もあります。

だから時々、

求人票を見てください。

転職する予定がなくても構いません。

会社の外から自分を見る習慣

を持つことが大切です。


市場価値を上げるために今日からできること

難しいことを始めなくても大丈夫です。

まず紙やスマホへ、

①今できる仕事
②人から頼まれる仕事
③過去に成果を出した仕事
④興味がある仕事
⑤求人でよく求められている能力

を書いてみてください。

そして、

「今の自分に足りないものは何だろう?」

と考えます。

資格かもしれません。

経験かもしれません。

コミュニケーションかもしれません。

PCスキルかもしれません。

マネジメント経験かもしれません。

ここまで分かれば、

「市場価値がない」

という漠然とした不安が、

「次に何をすればいいか」

へ変わります。


まとめ|市場価値は今から作れる

「自分には市場価値がない」

と感じても、そこで転職を諦める必要はありません。

市場価値を高めるために大切なのは、

①経験を棚卸しする
②自分の強みを見つける
③求人から需要を調べる
④今の仕事で一段上の経験をする
⑤専門性を作る
⑥経験を掛け合わせる
⑦実績を記録する

ことです。

そして一番大切なのは、

市場価値は固定された数字ではない

ということです。

今まで何をしてきたか。

これから何を経験するか。

どんな会社がその経験を必要としているか。

それによって変わっていきます。

だから、

「自分には何もない」

で終わらせないでください。

まず、自分がこれまでやってきた仕事を書き出してみる。

そこから始めれば大丈夫です。

次は、

転職の「棚卸し」って何をする?20代30代が自分の経験・強みを見つける7ステップ

で、自分の経験を具体的に整理してみてください。

そして求人票と照らし合わせれば、

「自分に何が足りないのか」だけでなく、「すでに何を持っているのか」

も見えてきます。

転職とは、自分をゼロから作り直すことではありません。

これまで積み上げてきたものを、必要としてくれる場所へつなげること。

そのために、自分の市場価値を少しずつ育てていきましょう。

(参考)

doda 市場価値を高めるにはどうすればいい?資格やスキルは必要?

GLOBIS CAREER NOTE どこでも誰とでも働ける!市場価値が高い人の特徴と高める方法

転職のサラタメさん 【書籍解説】転職の思考法①~③

フェルミ漫画大学 【要約】このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む転職の思考法

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