
職場で「話がズレている」と言われる人へ|仕事ができないと悩む前に見直したい5つのこと
「質問したことと答えが違う」
「話が噛み合わない」
「結局、何が言いたいの?」
上司からこんなことを言われた経験はありませんか?
何度も言われると、
「自分は仕事ができないのかもしれない」
と自信をなくしてしまいます。
さらに、
「この会社は自分に合っていないのかな」
「転職したほうがいいのかな」
と考えるようになる人もいるでしょう。
しかし、話がズレてしまうことと、あなたに仕事の能力がないことは同じではありません。
多くの場合、
相手が何を聞いているのかを整理する習慣
を身につけることで改善できます。
この記事では、職場で「話がズレている」と言われて悩んでいる20代・30代に向けて、
- なぜ話がズレてしまうのか
- 話がズレる人にありがちな特徴
- 相手が求める答えを返す方法
- 上司との会話で意識したいこと
- 改善しても職場がつらい場合の考え方
を紹介します。
「仕事ができない」と決めつける前に、まずコミュニケーションの取り方を少し変えてみましょう。
「話がズレている」とはどういう状態?
話がズレるとは、簡単に言えば、
相手が知りたいことと、自分が答えていることが一致していない状態
です。
例えば上司から、
「この見積書はいつまでに提出できる?」
と聞かれたとします。
そこで、
「今、○○社の見積書も作っていて忙しいんですよね」
と答えたらどうでしょうか。
言っている内容自体は間違っていません。
しかし上司が知りたいのは、
「いつ提出できるのか?」
です。
つまり最初に、
「明日の午前中までに提出します」
と答えればいいのです。
その後で、
「現在○○社の見積も進めているので、今日中は難しいです」
と理由を説明します。
これだけでも会話の印象は大きく変わります。
話がズレる人にありがちな3つのパターン
1.質問そのものに答えていない
一番わかりやすいパターンです。
上司:
「この仕事、今日中に終わる?」
部下:
「今日は問い合わせが多くて忙しいんですよ」
これでは質問への答えになっていません。
まず、
「終わります」
または、
「今日中には難しいです」
と答えましょう。
そのあと理由を説明します。
2.話題は合っているけれど答えがズレている
これは意外と気づきにくいパターンです。
例えば、
「何時ごろ終わりますか?」
と聞かれて、
「今日中には終わります」
と答えるケースです。
仕事が終わる時間について話しているので、一見すると会話は成立しています。
しかし相手が聞いているのは、
「何時?」
です。
「17時ごろです」
と答えるほうが適切です。
3.相手が求めている「深さ」とズレている
もう少し難しいのがこのパターンです。
上司:
「今回の不良はなぜ発生したの?」
部下:
「検査で見逃したからです」
間違いではありません。
しかし上司が知りたいのは、
「なぜ検査で見逃したのか」
かもしれません。
例えば、
「検査担当者が判定基準を十分理解していなかったためです」
まで答えられれば、一段深い回答になります。
仕事では、
「相手はどこまで知りたいのか?」
を考えることも大切です。
職場で話がズレなくなる5つの方法
1.まず質問に答える
最も簡単で、効果が大きい方法です。
質問されたら、
結論 → 理由 → 補足
の順番で話します。
例えば、
「明日までにできますか?」
と聞かれたら、
「はい、できます。今日中にA社の仕事を終わらせて、明日の午前中に対応します」
と答えます。
最初に結論を言うだけで、相手は話を理解しやすくなります。
2.5W1Hの何を聞かれているのか考える
質問された瞬間に、
「この人は何を聞いている?」
と考える癖をつけましょう。
- When:いつ?
- Where:どこ?
- Who:誰?
- What:何?
- Why:なぜ?
- How:どうやって?
例えば、
「誰が対応したの?」
ならWhoです。
「なぜ納期が遅れたの?」
ならWhyです。
「いつ完成するの?」
ならWhenです。
Whyを聞かれているのにWhenを答えれば、当然話はズレます。
3.相手が話し終わるまで聞く
「早く答えなければ」
と思うほど、人は相手の話を途中で理解したつもりになってしまいます。
特に仕事では、
質問を最後まで聞いてから答える
ことを意識しましょう。
1~2秒考えてから答えても問題ありません。
むしろ、焦ってズレた回答をするより、少し考えて的確に答えるほうが信頼につながります。
4.質問の意味が分からなければ確認する
相手の質問には、複数の意味に取れるものがあります。
例えば上司から、
「この案件どうなってる?」
と言われても、
進捗を聞いているのか、
納期を聞いているのか、
問題の有無を聞いているのか、
判断できないことがあります。
そんなときは、
「進捗状況についてでしょうか?」
と確認して構いません。
分からないまま答えて話がズレるより、確認したほうが正確です。
5.自分が言いたいことより「相手が知りたいこと」を優先する
話がズレやすいときに特に意識したいポイントです。
人は質問されると、
「自分の状況を分かってほしい」
「失敗した理由を説明したい」
「怒られないように弁解したい」
という気持ちが先に出ることがあります。
しかし仕事では、
自分が言いたいことと、相手が知りたいことは別です。
まず相手の質問に答える。
自分の事情や意見は、そのあと説明すればいいのです。
「話がズレている=仕事ができない」ではない
ここは非常に大切です。
上司から何度も、
「話がズレている」
「理解していない」
と言われると、
「自分は仕事ができない」
と思ってしまうことがあります。
しかし、
コミュニケーションの癖と仕事そのものの能力は分けて考えたほうがいいでしょう。
例えば、
技術力は高いけれど説明が苦手な人もいます。
営業成績は良いけれど社内報告が苦手な人もいます。
逆に話は上手でも、仕事の精度が低い人もいます。
まずは、
「自分はダメだ」
ではなく、
「質問への答え方を改善しよう」
くらいに考えてみてください。
上司から「分かってない」と言われ続けてつらい場合
一方で、少し違うケースもあります。
自分なりに改善しているのに、
「お前は分かっていない」
「何回言えば分かるんだ」
「だから仕事ができないんだ」
と繰り返し言われ、自信を失っている場合です。
この場合、
自分のコミュニケーションだけが原因とは限りません。
上司の説明が曖昧だったり、求める基準が共有されていなかったり、教育体制そのものに問題があったりする可能性もあります。
仕事がうまくいかない原因を、すべて自分の能力不足にしないことも大切です。
【内部リンク①】
仕事がつらい人へ|辞めるべきか迷ったときの判断基準
今の職場で頑張り続けるべきなのか迷っている人は、こちらの記事も参考にしてください。
「この会社が合わない」と感じたら転職すべき?
ここは慎重に考えましょう。
一度上司に注意されたからといって、すぐ転職する必要はありません。
まず今回紹介した方法を試してみてください。
それでも、
- 何をしても評価されない
- 上司とのコミュニケーションが成立しない
- 質問することすら許されない
- 教育やフォローがほとんどない
- 毎日のように仕事へ行くのがつらい
という状態なら、
「自分がダメなのか?」ではなく「この環境が自分に合っているのか?」
という視点を持ってもいいでしょう。
【内部リンク②】
転職するか迷っている段階で転職活動していい?
転職活動を始めることと、会社を辞めることは別です。
今の会社で働きながら他社の求人を見ることで、
「今の会社に残る」
「環境を変える」
のどちらが自分に合っているのか判断しやすくなります。
転職する前に「自分の苦手」を整理しておこう
もし転職を考えるなら、
「上司が嫌だから」
だけで次の会社を選ばないことも大切です。
なぜ今の仕事がつらいのか整理してみましょう。
例えば、
- スピードを求められる仕事が苦手
- 曖昧な指示が苦手
- 人前で話すことが苦手
- マルチタスクが苦手
- 上司との距離が近すぎる職場が苦手
などです。
これは単なる弱みではありません。
自分に合った職場を選ぶための重要な情報です。
転職とは「今の会社から逃げること」ではなく、
自分が力を発揮しやすい環境を探すこと
と考えてみてください。
【内部リンク③】
転職先選びで失敗する人の共通点|後悔しない会社選びの考え方
今の会社への不満だけで次の会社を決めると、転職後に同じ悩みを抱える可能性があります。
転職するなら「何から逃げたいか」だけでなく、「どんな環境なら働きやすいか」まで考えておきましょう。
まとめ|「話がズレる」は改善できる。自分の可能性まで否定しなくていい
職場で「話がズレている」と言われたら、まず次の5つを意識してみましょう。
- まず質問に答える
- 5W1Hの何を聞かれているか考える
- 相手の話を最後まで聞く
- 分からなければ質問の意図を確認する
- 自分が言いたいことより相手が知りたいことを考える
特に覚えておきたいのは、
「結論 → 理由 → 補足」
です。
これだけでも仕事での受け答えはかなり変わります。
それでも仕事がつらいなら、
「自分は仕事ができない」
と決めつける必要はありません。
仕事には相性があります。
上司との相性もあります。
会社との相性もあります。
今の環境では評価されなくても、別の職場ではあなたの経験や強みが評価される可能性があります。
まずコミュニケーションを改善してみる。
それでも状況が変わらなければ、他の会社について調べてみる。
改善することと、環境を変えること。
どちらか一方に決める必要はありません。
自分の可能性を狭めず、少しずつ選択肢を増やしていきましょう。
(参考)
マナビジネス【コンサル仕事術】 【話し方】話がズレる・論点がズレると言われる人への処方箋
もぎせかチャンネル 話が深い人vs話が浅い人
松下幸之助創設PHP研究所|時事・ビジネス 話が深い人vs話が浅い人【THE21 2023 11月号】PHP研究所