後悔しない人生を送るために！「DIE WITH ZERO」が教えてくれる、今を生きるためのお金と時間の使い方

「老後2000万円問題」に代表されるように、将来への不安から、私たちはついつい今を犠牲にしてお金を貯めがちです。しかし、本当にそれでいいのでしょうか？今回は、ベストセラー**『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』**の内容を参考に、後悔のない人生を送るための考え方や行動を、分かりやすくご紹介します。

人生で一番大切なのは「思い出作り」

この本は、シンプルかつ強烈なメッセージを投げかけます。それは、「人生で一番大切な仕事は思い出作り」だということ。そして、お金は墓場まで持っていけないのだから、貯金ゼロで死のう、と。

私たちは「いつか」のために今の喜びを先延ばしにすることが多すぎます。しかし、人生は有限で、いつ何が起こるか分かりません。この本では、ある女性エリーの物語が紹介されています。夫ジョンが末期ガンと診断され、残された時間を共に過ごすために仕事を辞めたエリー。ジョンの死後、深い悲しみの中でも「仕事を辞めてジョンと少しでも多くの時間を過ごせて良かった」と語る彼女の言葉は、私たちに死を意識した時に初めて、本当に大切にしたいことや、やりたいことに気づくという真実を教えてくれます。

今しかできないことに、惜しみなくお金を使おう

若くて健康なうちにしかできない経験はたくさんあります。パリへの旅行、スキー、ライブ参戦など、歳を重ねるにつれて体力や意欲が衰え、できなくなってしまうことは少なくありません。同じ100万円を使うにしても、若いうちの方がそのお金から引き出せる喜びや経験の価値は圧倒的に大きいのです。

若いうちのデートや体験、失敗は、一生の思い出や糧となり、あなたの可能性や視野を広げてくれます。お金がなくなってしまう不安があるかもしれませんが、それは**自分への「先行投資」**だと捉えてみましょう。

人生の終盤に残るのは「豊かな思い出」だけ

体力も意欲も衰え、病気でベッドに横たわり、何もできなくなった時。その時にあなたの心を豊かにするのは、お金ではなく、これまでの人生で積み重ねてきた**「思い出」**です。

若い頃に作った思い出は、「思い出の配当」として、死ぬまで毎年あなたを温かい気持ちにしてくれます。例えば、学生時代の友人との旅行や、初めてのライブ体験など、数十年経っても色褪せずに心に残る記憶は、まさにその「配当」です。

人生の終盤で後悔しないためにも、比較的若いうちから、様々な経験にお金を使って思い出をたくさん作っておくことが大切です。

年齢とともに「お金のかからない人生」になる傾向がある

私たちは老後のために多くのお金を貯め込もうとしますが、実は年を取るほど体力や意欲が低下し、思ったほどお金を使わなくなる傾向があります。

実際に、日本では60代、70代の金融資産が他の年代に比べて突出して多いという調査結果もあります。これは、給料が増えたり、退職金や年金が入ってくる一方で、使う機会が減るため、お金を貯め込んでしまうケースが多いからです。

もちろん、病気や介護にかかる費用を考慮してある程度の蓄えは必要ですが、必要以上にお金を貯め込みすぎている可能性があるのです。今やりたいことを犠牲にしてまで老後のためにお金を蓄えるのは、本当の意味での豊かな人生とは言えないかもしれません。ある時期から計画的に資産を取り崩し、お金を使い切ることを意識しましょう。