
はじめに
この記事を読むメリット
この記事をおススメする方
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渋沢栄一とは
なぜ論語と算盤なのか?
どう生きるべきか?
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智・情・意とは
西郷隆盛の例
秀吉と家康の例
視・観・察とは
完き人になるために
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おわりに
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はじめに
この記事では渋沢栄一著「論語と算盤」より、現代を生き抜くために必要な道徳と商売についてご紹介します。
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YouTube大学の中田敦彦氏によれば、この本は聖書だそうです。
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論語の教えを用いて商売することを説いており、一見相反するように思える二つの言葉を取り合わせたところが妙です。
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この記事を読むメリット
・世の中を生き抜くためのマインドとテクニックが分かる
・人の本質を見抜く力が付く
・どう生きるべきかが見えるようになる
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この記事をおススメする方
・人生に思い悩んでいる方
・他人の考えていることを知りたい方
・動き出すきっかけが欲しい方
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この記事の内容が少しでもあなたの背中を押せれば幸いです。興味のある方は以下、お付き合いください。
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渋沢栄一とは
・天保11(1840)年、武蔵国榛沢郡血洗島村(現在の深谷市血洗島)の農家に生まれる
・「論語」など四書五経を学ぶ
・幕府の階級制度や一連の外交施策に不満を募らせ、高崎城乗っ取り・横浜外国人商館焼き討ちを企てる(計画は直前で断念)
・一橋家に仕え、徳川慶喜の弟・昭武の欧州視察の随行員に抜擢されて渡欧
・明治政府に招かれ、官僚として新しい国づくりに関わる
・明治6(1873)年に官僚を辞め、第一国立銀行(現在のみずほ銀行)の総監役(のちに頭取)となる
・企業の創設・育成に力を入れて生涯に約500もの企業に関わる
・約600の社会公共事業・教育機関の支援や民間外交に尽力する
・昭和6(1931)年11月11日、91歳の生涯を閉じる
・「近代日本経済の父」と称された(深谷市ホームページより)
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この経歴を見るだけでもとんでもない人だということが分かると思います。
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2021年に大河ドラマになり、2024年に1万円札になり、もはやレジェンド的存在です。
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渋沢氏が76歳の時に書き上げた「論語と算盤」には現代社会を生き抜く知恵が詰まっています。
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私もそんな生き方をしてみたいと思い、この記事を書いています。
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論語と算盤とは
「論語(ろんご)」は、中国の思想家の孔子(こうし)とその弟子たちの言行録と、孔子の教えをまとめた書物です。儒教の経典の一つで、孔子の思想や教えを知る上で重要なものです。
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算盤(そろばん)はあなたも当然ご存じでしょうが、ここでは損得勘定や経済活動などを差します。
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論語と算盤とは、孔子の教えを大切にして経済活動をしていきましょうという渋沢栄一からのメッセージとなります。
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なぜ論語と算盤なのか?
・論語を武士階級しか学んでいない
・金儲けは卑しいという扱いをされている
・実業を発展させないと日本は欧米諸国に追いつけない
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渋沢氏は日本の置かれた状況に焦りがあったのかなと推測します。
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大蔵省を辞めたのは政界が合わないということもあったようですが、渋沢氏は商工業の発達を図りたいと実業家を志しました。
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様々な会社の立ち上げに携わる中で、論語の教えを用いて商売することが大切だと伝えています。
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なぜなら、論語の教えが無い商売では相手のことを考えなかったり、犯罪行為をすることもあったりするからです。
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では、渋沢氏がどんな教えを説いたのでしょうか?この後で詳しく見ていきたいと思います。
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どう生きるべきか?
成功とは一瞬であり、社会に貢献することが大事だと渋沢氏は説いています。
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足利尊氏と楠木正成の例
15代続く室町幕府を作った足利尊氏は成功者と言えるかもしれませんが、同時代に生きた楠木正成の方が人気があるようです。
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楠木正成は後醍醐天皇に仕えた忠臣と見られている一方で、足利尊氏は建武の新政を行った後醍醐天皇に対立して室町幕府を作った事に反感を覚える人が多いようです。
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この歴史の出来事から分かるように、自分が成功することよりも自分がどう生きたかどうかの方が後世に影響を与えています。
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何を志すのか?
江戸末期に活躍した思想家の吉田松陰によれば、
志(こころざし)を立てて以て万事の源と為(な)す。
すべての実践は志を立てることから始まるという意味です。
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言い換えると、行動の源は志から始まるということです。
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ちなみに、「あなたはどんな人生を送りたいのか?」と言われて答えられますか?
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この質問に明確に答えられるようなら信じた道を突き進めばいいと思いますが、なかなか漫画の主人公のようにはいかないこともあるのではないかと思います。
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ブログのテーマである転職を例に取れば、
・転職によって何を実現させたいのか?
・仕事をする上で一番大事にしている価値観とは何か?
・この仕事をするために生まれてきたと思える仕事はあるか?
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などを自問自答して自分を見つめ直してみるのも志を探すことにつながります。
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あなたの志を見つけられるように祈っています。
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智・情・意(ちじょうい)とは
智・情・意とは智恵、情愛、意志の事を差し、人としての常識を身に付けるために必要な要素であると渋沢氏は説いています。
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意志とは
先ほどの志は意志の事であり、智・情・意の内、一番最初に必要な思いとなります。
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例えば、希望に満ち溢れた新入社員は意志が強いと言えます。これからの仕事で成し遂げていきたいことが数多くあることでしょう。
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智恵とは
次に必要なのが智恵となります。智恵とは物を識別する能力となります。
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意志だけが強くても新入社員は仕事ができませんので、智恵を身に付けて何が正しいのか何を実践すればいいのかを学ぶ必要があります。
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情愛とは
情愛とは情けやいつくしみのことで、バランスを保ち、円満なる解決を図る力となります。
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悪くすると感情に走りすぎる欠点がありますが、情愛が無いと何もかもが極端になってどうしようもない結果になることも考えられます。
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西郷隆盛の例
後世に渋沢氏は情愛の人として西郷隆盛を挙げています。
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渋沢氏が大蔵省で働いている頃、西郷隆盛が訪ねてきたことがありました。
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西郷は二宮尊徳が普及させた財政政策を残してほしいという要望を住民から聞き、大久保利通や井上馨などでは話にならないと思って渋沢へ陳情にやってきました。
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当時、大蔵省は国の財政政策を全国に普及させるべく動いており、一部の地方で採用されている二宮の財政政策だけを認めるわけにはいかない状況でした。
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渋沢は「西郷さんは二宮尊徳が普及させた財政政策をご存じですか?」と尋ねたところ、「まったく(知らない)」と答えが返ってきました。
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西郷は住民から「二宮尊徳の財政政策を残してほしい」と懇願され、内容は分からないものの自分にできることをしようと思って渋沢へ陳情に来たのでした。
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渋沢はその陳情は受け入れられないと説明し、西郷は黙って帰ったそうですが、その姿を見て「(西郷は)信頼できる人だ」と感じたそうです。
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このエピソードから西郷隆盛は頼まれたことは何とかしたいという情愛の気持ちが強いことが分かります。
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秀吉と家康の例
情愛の逆の例として、渋沢は秀吉と家康の例を挙げています。
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二人とも勉強熱心で勇気・機知・気概が素晴らしいとほめている一方で、秀吉は道徳の道に外れており経略が無かったと評しています。
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経略とは国家を治める事ですが、秀吉が朝鮮出兵後に国内を平定できなかったのに対し、
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家康は親藩・譜代・外様と全国に大名を配置し、幕府というシステムで国内を統治して260余年にわたる太平の世を築いたことを最大限に絶賛しています。
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視・観・察(しかんさつ)とは
視・観・察とは人の行動の捉え方の指標の事です。
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渋沢は3通りの行動の捉え方を実践することで一つの行動がどんな目的で行われたかや、その行動によってどんなことが想定されるかなどが分かるようになります。
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視るとは
視るとはその人がどんな行動をしたか、行動の善悪を視る事です。
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例えば、掃除をするという行為は一般的にはいいことといえるでしょう。
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逆に、暴言を吐いたり盗みを働いたりすることは悪いことです。
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このように、視るとは行為自体を判断することです。
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観るとは
観るとは行動の背景や何を動機しているかです。
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例えば、掃除をすること自体はいいことだと思いますが、毎年決まった時期にしか掃除をしておらず、選挙があるから掃除をしていたとすればどうでしょうか。
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学校や職場の普段の清掃とは違い、「選挙狙いではないか?」と掃除の動機を疑われるかもしれません。
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察するとは
察するとはその人は何に満足しているかを知ることです。
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政治家で「国を良くしたい」と叫んでいてもSNSにキャバクラで遊んでいる写真がアップロードされていたらどう思うでしょうか。
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この人は浪費することや女遊びが好きなんだと思われて、国を良くしたいという発言が信用されなくなってしまうことでしょう。
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行動の善悪や動機だけでは分からないことでも、何に満足しているかを知ることでその人の行動の本質が見えてきます。
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完き(まったき)人になるために
智・情・意と視・観・察のバランスを兼ね備えた人の事を渋沢は完き人(まったきひと)と呼んでいます。
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完き人となるためには高い志と毎日の習慣が必要です。
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渋沢は明治維新となって国の富は増したが、人格は退歩したと嘆いていました。
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だからこそ、第一に公益を旨として人に迷惑をかけずに富をなしてほしいとこの「論語と算盤」を書き上げました。
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道理に伴って事をなせば、成功や失敗は問題ではありません。
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あくまで努力を重ねるならば幸運に際会することができるでしょう。
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・人生を俯瞰する
・超然として立つ
・自ら箸を取る
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これらのことを実践し、日々より良く生きる事で完き人へつながり、公益を成すことにつながります。
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おわりに
この記事では渋沢栄一著の論語と算盤から現代の世を生き抜く知恵を紹介しました。
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あなたの成功を願い、この記事を終えたいと思います。
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(参考)
渋沢栄一著 論語と算盤
中田敦彦のYouTube大学 【論語と算盤①】中田敦彦市場No.1書籍!渋沢栄一の名著
中田敦彦のYouTube大学 【論語と算盤②】成功に必要なのは常識と習慣!
中田敦彦のYouTube大学 【論語と算盤③】何を志し、誰のために生きるか?