【成長する人の違い】「頭の良さ」より大切な、成長角度の話──自分で機会をつくる力とは?
どれだけ頭がいいかよりも、
どれだけ成長しているか。
あなたは、自分の成長に満足していますか?
社会人になって数年。スタート地点の差や、今いる環境を理由に、「自分には無理かも…」と感じていないでしょうか。
でも本当に大事なのは、どこからスタートしたかではなく、どの角度で成長しているかです。
■ 成長できる人の違いは「自ら機会を作れるか」
成長できる人と、そうでない人。
その違いはズバリ、自ら“成長の機会”をつくれるかどうかです。
たとえば、「家庭があるからこの仕事はできない」と言い訳する人もいれば、「家庭があるからこそ、今この瞬間にできる最大の努力をしよう」と動く人もいます。
やる前から「できない理由」を探すのではなく、どうすればやれるかを考える。
これが、成長角度を高める人たちの共通点です。
■ 成長を加速させる「経験学習モデル」
デビット・コルブという学者が提唱した「経験学習モデル」には、成長のヒントが詰まっています。
【経験学習モデル 4つのステップ】
- 経験する
- 振り返る
- 教訓を引き出す
- 応用する
このサイクルをどれだけ回せるかが、成長スピードを分けます。
重要なのは「振り返り力」。ただ経験するだけではなく、そこから何を学び、どう応用できるかまで意識しているかどうか。
■ 退職代行で辞められた経営者の学び
伊庭氏が紹介した、ある若手経営者の話があります。
ある従業員のために新しいプロジェクトを用意し、本人も「頑張ります」と前向きだった。
しかし、2週間後、その従業員は退職代行を通じて会社を去ってしまった。
最初は裏切られたような気持ちになったそうです。
でも、彼は立ち止まり、こう振り返ります。
「自分は相談しにくい雰囲気を出していなかったか?」
「もっと早く気づくことはできなかったのか?」
「彼が辞めることで、何が学びだったのか?」
そして彼は気づきました。
「退職代行を使ってもらってよかった。これからは、相談できる職場づくりを目指そう。」
この一つの出来事がきっかけで、彼の会社は人が辞めない組織づくりへと大きく動き始め、会社全体が伸び続けているのです。
■ 「振り返り力」は日々鍛えられる
成長できる人は、毎日を“振り返りの素材”として使っています。
商談がうまくいかなかった。
プレゼンで質問に答えられなかった。
チームの雰囲気がイマイチだった。
その一つ一つを「なんで?」「次どうする?」と問い直す。
この姿勢が、次の成長につながります。
▷ 実践のポイント
- 毎日寝る前に、3分だけ振り返りをする
- 1週間に1度、自分の行動を見直す時間をつくる
- 「次はこうする」という一歩先の行動まで考える
■ 幸田露伴の「三福」に学ぶ、成長の精神
伊庭氏は振り返りの際に、作家・幸田露伴が提唱した「三福」を意識しているといいます。
- 惜福(せきふく):自分の福を贅沢に使い切らず、慎ましく生きる
- 分福(ぶんぷく):得た福を人に分け与える
- 植福(しょくふく):未来のために福を植える
特に重要なのが、惜福と植福。
「自分の成長を、自分のためだけで終わらせず、未来に還元していく」という姿勢です。
■ 最後に:環境のせいにしない、未来は自分で選べる
成長できる人とそうでない人を分けるのは、才能ではありません。
スタートラインでもありません。
違いは、「自ら成長の機会をつくっているかどうか」。
いまの環境や状況がどうであれ、
“自分はどうしたいのか”
“自分はどう動くのか”
それを考え、動き続ける人が、必ず次のステージへ行けます。
【今日からできる小さな習慣】
- 「この経験から学べることは何か?」と問い直す
- 1日3分の振り返り時間を持つ
- “できない理由”ではなく、“できる方法”を考える
- 他責をやめて、自分の意思で動く
あなたの成長角度を変えるのは、才能ではありません。
ほんの少しの“自分で考え、動く力”です。
そしてその力は、誰にでも、今日からでも手に入ります。
参考
伊庭正康の1日5分 スキルアップラジオ 頭の良さより大事なこと 成長する人の絶対条件 伊庭正康の1日5分 スキルアップラジオ 実はここだった 成長する人しない人の差