
なぜユニクロは強いのか?市場縮小時代を生き抜く「勝ち残り」の思考と行動
こんにちは!突然ですが、あなたのクローゼットにユニクロの服はありますか?おそらく多くの方が「ある!」と答えるでしょう。
ユニクロを運営するファーストリテイリングは、今や世界中に2300店舗以上を展開するグローバル企業へと成長しました。しかし、彼らが急成長を遂げた1990年代半ばから現在にかけて、日本の経済は決して順風満帆ではありません。むしろ、家計消費は減少し、アパレル市場も縮小傾向にある中で、なぜユニクロはこれほどの成功を収められたのでしょうか?
先日、ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長と寺島実郎氏の対談を拝聴し、その疑問に対する答えのヒントを得ることができました。今回は、ユニクロの成功要因と、市場全体が縮小傾向にある中でも勝ち残っていける考え方や行動について、皆さんにも分かりやすくブログ記事でお伝えしたいと思います。
ユニクロ成功の3つの鍵
1. 「製造小売業(SPA)」への挑戦と徹底
柳井会長は、ユニクロの成功の大きな要因として、**「製造小売業(SPA:Specialty store retailer of Private label Apparel)」**というビジネスモデルへの挑戦を挙げます。
一般的なアパレル企業が、商社から商品を仕入れて販売するのに対し、ユニクロは自社で企画、デザイン、製造、販売までを一貫して行うことで、以下のメリットを生み出しました。
- 高品質な商品を低価格で提供: 中間業者を挟まないことでコストを抑え、品質にこだわりながらも手頃な価格を実現。
- 顧客ニーズへの迅速な対応: 消費者の声や市場のトレンドをダイレクトに商品開発に反映させ、スピーディーに新商品を投入。
- 在庫管理の最適化: 生産から販売までをコントロールできるため、無駄な在庫を抱えにくく、効率的な経営が可能に。
このSPAモデルは、当時としては大きなリスクを伴う挑戦でした。しかし、柳井会長は「本当に良い服屋になりたい」という強い思いと、「マークス&スペンサー」や「GAP」といった海外の成功事例から学び、この道を選びました。
2. 「究極の普段着=LifeWear」という新しい価値の創造
ユニクロは単に流行の服を売っているわけではありません。彼らが目指したのは、「究極の普段着」。つまり、**「LifeWear(ライフウェア)」**という新しいコンセプトです。
- 生活に即した服: 着ていて気持ちよく、快適で、日々の生活に寄り添う服。
- 新しい価値を持つ服: シンプルでありながら機能性や素材にこだわり、長く着られる普遍的な価値を提供。
「フリース」の大ヒットは、このLifeWearコンセプトが日本の消費者に受け入れられた象徴的な出来事でした。単なる衣料品ではなく、人々の「生活」に貢献するインフラのような存在を目指すことで、ユニクロは唯一無二のブランド力を確立していきました。
3. 「情報製造小売業」への進化と徹底した顧客志向
柳井会長は、ユニクロを「情報製造小売業」へと進化させていくと語っています。これは、単に製品を作るだけでなく、「情報」を最大限に活用して、顧客の心をつかみ、新しい価値を創造していくという強い意志の表れです。
- 顧客との直接的なつながり: スマートフォンが普及し、誰もが情報発信者になれる現代において、企業と顧客の関係性は劇的に変化しました。ユニクロは、この変化を捉え、顧客一人ひとりの声に耳を傾け、彼らが必要とする情報を届け、商品開発に活かすことを重視しています。
- 「悪いことばかり考えない」発想: 「衣料品業界は悪い」とネガティブな情報に囚われるのではなく、「どうすれば成功するだろう?」「ひょっとしたらこんな方法があるのではないか?」と、常にポジティブな視点で可能性を探し、イノベーションを起こし続けています。
ユニクロは、デフレ経済下でも売上を8倍に伸ばしました。これは、単にコストを削減したからだけではありません。**「顧客の心をどうつかむか」を真剣に考え、「新しい価値を持った服」**を創造し続けた結果なのです。
市場縮小時代を生き抜く「勝ち残り」の思考と行動
柳井会長の言葉からは、ユニクロの成功要因だけでなく、現代の厳しい市場で勝ち残っていくための普遍的な考え方と行動原則が見えてきます。
1. 「世界で稼ぐ」という意識を持つ
日本の家計消費が縮小し、GDPにおける日本の比重が大きく低下している現状において、柳井会長は**「日本で本当にビジネスを繁栄させようとしたら、世界で稼ぐ以外ない」**と断言しています。
- 国内市場に固執しない: 日本の人口減少や経済状況を考えると、国内市場だけでは成長に限界があります。常に世界を視野に入れ、新しい市場や顧客を開拓していく視点が不可欠です。
- グローバルな視点を持つ: コロナ禍の教訓が示すように、もはや一国だけで問題解決はできません。相互依存が進むグローバル社会において、国際的な協力や協調の重要性を認識することが、企業の持続的な成長には不可欠です。
2. 「異次元緩和」に頼らない実業の強さ
柳井会長は、日本の金融政策にも言及し、**「異次元緩和や財政出動で産業が蘇ると思ったら大間違いだ。実業が伴わなければ国は滅びる」**と警鐘を鳴らしています。
- 実業で稼ぐ力を取り戻す: 金融政策に依存し、借金を増やすことで経済を回そうとするのではなく、企業が本来の事業活動を通じて付加価値を生み出し、稼ぐ力を高めることが重要です。
- 「努力と研鑽」を忘れない: 借金が有利になるような経済倫理が浸透すると、企業は努力や研鑽を怠り、切磋琢磨する意識が失われます。常に自らを磨き、新しいビジネスモデルや顧客価値を追求する姿勢が不可欠です。
3. 「未来を自ら作る」という強い意志
柳井会長は、現在の状況を嘆くだけでなく、**「ひょっとしたらこういう方法でやったら成功するんじゃないか」「イノベーションをやってやろう」**と、常に未来を切り開く発想を持ち続けています。
- 「なぜできないか」ではなく「どうすればできるか」を考える: 困難な状況に直面した時、できない理由を探すのではなく、どうすれば乗り越えられるか、どうすれば新しい価値を創造できるかという視点を持つことが重要です。
- 「自己否定」を乗り越える: 「自分には無理だ」「どうせダメだ」という自己否定は、どんな外部の敵よりも恐ろしいものです。自分を信じ、諦めずに挑戦し続けることが、未来を切り開く力になります。
- 情報の付加価値化とトレンドへの敏感さ: 世の中の膨大な情報から、本当に価値のあるものを見抜き、時代のトレンドを読み解く力が必要です。そして、それを自社のビジネスにどう活かすかを常に考え続けることが、イノベーションを生み出す源泉となります。
あなたのビジネスも、次のステージへ
ユニクロの成功は、単なる衣料品を売る企業の物語ではありません。それは、変化の激しい時代を生き抜き、新しい価値を創造し、グローバルに展開していくための普遍的なビジネス哲学を示しています。
市場が縮小傾向にある中でも、私たちは悲観的になる必要はありません。柳井会長の言葉にあるように、「世界で稼ぐ」「実業で勝負する」「未来を自ら作る」という強い意志と、それを支える「言葉」と「心」のコントロールを通じて、あなたのビジネスも、そしてあなた自身も、次のステージへと飛躍できるはずです。
さあ、今日からこれらの考え方を行動に移し、新たな価値創造に挑戦していきませんか?
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あなたの成功を願い、記事を終わります。
参考
TOKYO MX 【ゲスト 柳井正(株式会社ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長)】寺島実郎の世界を知る力対談篇〜時代との対話〜#10(2022年1月23日放送) - YouTube