
やることが多すぎて立ち止まっていませんか? 「やめる力」で最良の人生を掴む方法
タスクの山に埋もれて、目の前のことに追われているうちに、「本当にこれでいいのだろうか?」「もっと他にやるべきことがあるのでは?」と感じたことはありませんか? 新しいことを始めるために、何かを「やめる」ことの重要性について、今回はお話したいと思います。
オハイオ州立大学でピューリッツァー賞を受賞したジュリア・ケラー博士の著書「QUITTING やめる力 最良の人生戦略」は、私たちに「最良の人生を送る方法」として、「やめること」の重要性を教えてくれます。
なぜ私たちは「やめる」のが苦手なのか?
人生において、何かを得ようとすれば、入る量には限りがあります。新しい何かを取り入れるには、古い何かを手放すスペースが必要です。しかし、私たちは「やめる」ことがとても苦手です。
「仕事は3年続けなければいけない」「諦めるなんて格好悪い」「継続は力なり」といった考え方を美徳としがちです。そのため、本当は続ける意味がないと感じていても、不屈の精神で乗り越えようともがいてしまいます。その結果、心身の不調に陥ってしまうことすらあります。
私たちが「やめられない」3つの大きな理由
私たちはなぜ、続けることと同じくらい大切な「やめる」という行為ができないのでしょうか? 主な理由は以下の3つです。
- 「すぐにやめたらダサい」というイメージがあるから 私たちは幼い頃から「やめることは悪いこと、ダサいこと」と教えられてきました。「石の上にも三年」という言葉があるように、継続が美徳とされる文化の中で育っています。途中でやめることに対して、強い罪悪感を抱いてしまうのです。
- 「やめたら人間関係を失い、一時的に孤独になる」というリスクがあるから 会社を辞めれば同僚との関係が終わり、引っ越せば友人との関係が変わるかもしれません。何かをやめることで、親やパートナーからの失望を恐れ、慣れ親しんだ人間関係を失うことを避けてしまうのです。
- 「サンクコストの呪縛」に囚われているから これまで費やした時間、お金、努力を考えると、「今さら途中でやめられない」と感じてしまうのがサンクコストの呪縛です。例えば、何年も続けてきた仕事や、多額の費用をかけたプロジェクトなど、費やしたものが大きいほど、それを手放すことに抵抗を感じてしまいます。しかし、ここでやめてしまえば、これまでの時間や労力が無駄になり、敗北だと感じてしまうからです。
「やめる力」を身につけるための実践的な考え方と行動
では、どうすれば私たちは「やめる力」を身につけ、より良い人生を送ることができるのでしょうか?
1. 「やめること」は自己防衛であると認識する
人間を含む動物は、生き残るために何かがうまくいかない時、執着せずにすぐに別のことに切り替えます。クマが食べ物を見つけられない時、同じ場所でじっとしてい続けるのではなく、別の場所へ移動するように、私たち人間もまた、命を守るために「やめる」という自己防衛が必要なのです。
「怠け者だ」「根性なし」などと言われることを恐れ、限界を超えてまで続けてしまうと、心身の不調だけでなく、最悪の場合、命を絶ってしまうことさえあります。身体からの「やめろ」というサインを見逃さず、限界に達する前に自己防衛をする意識を持ちましょう。
2. 「やめるべきサイン」を見逃さない
私たちの身体は、合わないことや過度な負荷がかかると、心拍の上昇や体調不良など、様々な形で「やめろ」というサインを出してくれます。これらは、私たちが生存するためにある、世界一優しいサインです。
これらのサインを無視したり、見て見ぬふりをして限界を超えてしまうと、心身を壊してしまいます。日々の生活の中で、以下のようなサインに気づいたら、立ち止まって考える時間を持つことが重要です。
- 体調不良が続く(頭痛、胃痛、不眠など)
- 集中力が著しく低下する
- イライラや落ち込みが続く
- 何事にも興味が持てなくなる
- 冷や汗をかくなど、身体が緊張状態にある
3. 周囲ではなく、自分の気持ちを優先する
「やめられない」原因の多くは、周りからどう思われるか、人間関係を失うことへの恐れといった、外部的な要因にあります。もしこの世界に自分一人しかいなければ、さっさとやめていることも、多くの人がいる環境ではやめられなくなってしまうことがあります。
しかし、本当に大切なのは、**「自分自身の考えに基づいて判断しようとしているか?」**と自分に問いかけることです。周囲の雑音に流されず、自分の心の声に耳を傾け、それを信じることが重要です。人は自分で選んだ道であれば、たとえ失敗しても納得できますが、誰かに左右されて決めた道で失敗すると、誰かの責任にしたくなるものです。
4. 向いていないことには執着しない
「やめたい」と思う理由には、一時的な嫌な出来事によるものと、そもそも自分に向いていないことによるものがあります。
- 一時的な問題の場合: たとえば、嫌な客に当たった、上司に怒られた、ミスが増えたなど、一時的にうまくいかないことは誰にでもあります。このような場合は、有給休暇を取って休むなど、少し距離を置いてみることで、立ち直れるケースも多いです。
- 向いていないことの場合: 最初から今までずっとうまくいったことがなく、イライラが積み重なって限界に達しそうな場合は、そもそも続けること自体が向いていない可能性が高いです。このような場合は、思い切ってやめることを検討すべきです。
一時的な不調と、根本的に向いていないことをしっかり区別し、向いていないことには執着しないという意識を持ちましょう。
5. 選択肢は常に自分の手の中にあることを知る
嫌なことを「どうしようもない」と諦め、まるで刑務所の囚人のように仕方なく続けている人はいませんか? 親の介護や今の仕事など、辞めたいと思いながら続けている人も多いでしょう。
しかし、実際は、いつでも辞めることができますし、何か別の方法があるはずです。始めたことは必ず終わらせなければいけないわけでもなく、困難を必ず乗り越えなければいけないわけでもありません。その「やめる」というスイッチは、常に自分の手の中にあります。
「本当にこのことに、これ以上時間を使いたいのか?」と自分に問いかけてみてください。続けるにしても、辞めるにしても、選択肢は常にあなたの手の中にあることを忘れないでください。
「やめること」は決してネガティブなことではありません。むしろ、自分を守り、新しい可能性を見つけるための大切な自己防衛であり、戦略的な選択です。
フェルミ漫画大学の管理人は会社を辞めた時に、「やめることは大海原で遭難するようなものだ」と考えていました。しかし、実際は「浅瀬に立っているような感じ」で、思っていたよりもずっと穏やかなものでした。
もちろん、何でもかんでもやめればいいというわけではありません。しかし、今あなたが抱えているその重荷は、本当に持ち続けるべきものなのでしょうか?
「やめる」ことの価値を再認識し、あなたの最良の人生を歩むための第一歩を踏み出してみませんか?
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参考
フェルミ漫画 大学 要約 QUITTING やめる力 最良の人生戦略 ジュリア・ケラー