仕事ができる人 責任感

「責任感がある人」とは、痛みを背負う覚悟のある人

2025年6月20日

「責任感がある人」とは、痛みを背負う覚悟のある人

医者の2つのタイプに学ぶ「責任感」の本質

ある医者の話を例に、責任感の本質について考えてみましょう。

1つ目の医者はこう言います。

「大丈夫です。私に任せてください。」

患者にとっては安心できる言葉です。しかし、医者自身にはプレッシャーがかかります。「失敗できない」と思うからです。それでもこの医者は、患者の不安を少しでも減らすために、あえてプレッシャーを引き受けます。

2つ目の医者はこう言います。

「治療法はA・B・Cがありますが、どれを選ぶかはご自身で判断してください。おすすめは特にありません。」

一見、選択肢を提示して自由に選ばせているように見えますが、裏を返せば「責任は患者にありますよ」と逃げているとも言えます。

前者が「ブレイブハート型」、後者が「チキンハート型」です。

ブレイブハートの人は、相手の痛みや不安の一部を「自分が引き受ける」覚悟があります。それは技術や自信の問題ではなく、「相手を思いやる力」の問題です。


野村證券時代のエピソード

作者が証券会社に勤めていたとき、株の提案をしたお客様からこう聞かれたそうです。

「これ、大丈夫なのか?」

その時、つい「株価は読めませんし、責任は取れません」と逃げの姿勢をとってしまった。

でも、お客様が本当に聞きたかったのは「儲かるかどうか」ではなく、

あなたはこの提案に責任を持てるのか?

という覚悟の部分だったと気づいたそうです。


当事者意識を持つ人と持たない人

企業の中でも「当事者意識」が強い人と、そうでない人がいます。

では、当事者意識を周囲に持たせるにはどうしたらよいのでしょうか?

結論はシンプルで、当事者意識は「持たせること」はできないというのが現実です。

でも、1つだけ可能性があるとしたら、

「この人みたいになりたい」
「こういう働き方、かっこいい」

誰かの姿に影響を受けて、自ら目覚めてもらうことです。


当事者意識を持つ人の共通点

リクルート社では、当事者意識が高い人の共通点をこうまとめています。

  • 「誰がやるか決まっていないこと」に気づき、自分から手を挙げる。
  • 暇なわけでも余裕があるわけでもない。
  • でも、「これは必要だ」と感じたら、自分の仕事にする覚悟がある

つまり、浮いたボールを拾える人が当事者意識を持っているのです。


「責任感」や「当事者意識」を育てるには?

誰かに「もっと責任感を持て」と言っても意味がありません。人は、自ら「変わりたい」と思わなければ動かない生き物だからです。

だからこそ、「当事者意識を持つと仕事は面白くなるよ」「成長につながるよ」と、魅力や価値を語り続けるしかない

「誰かの痛みを背負う覚悟を持つ人」がもっと評価される世の中になってほしい。
そして、「ブレイブハートであることがかっこいい」と思える価値観が広がれば、きっと働く現場の景色も変わってくるのではないでしょうか。


まとめ

  • 責任感とは「相手の痛みを一部でも背負う」覚悟
  • 当事者意識は、言って育つものではない
  • ブレイブハートは「優しさ」と「覚悟」の象徴
  • 自分の姿勢が、誰かの当事者意識を引き出すきっかけになるかもしれない

参考

宋世羅の羅針盤チャンネル 責任について

ポケカルビジネスTV ポケットサイズの学びを新たに 責任感がない 当事者意識を持った主体性 あるメンバーを育てるには 元リクルート 役員のマネジメント Q & A

-仕事ができる人, 責任感

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