【要約】質問力が人を変える――いい質問とは何か？
「いい質問ですね」と言われると、誰でもうれしいものです。とくに大人になってから、その「質問力」がいかに大切かを痛感することは多いのではないでしょうか。池上彰さんや斎藤孝さんが語るように、質問力は話し上手や聞き上手の核心にあります。
今回は、「質問力」についての考察をまとめ、その本質、磨き方、そして“最高の質問”とは何かを探っていきます。
■ 質問力とは、傾聴力の上にある
まず、いい質問は「聞く力」に支えられています。自分の話ばかりするのではなく、相手の話に寄り添い、興味を持って耳を傾けること。そのうえで、話を深掘りし、相手がさらに話したくなるようなボールを投げ返す——これが「質問力」です。
■ 悪い質問 vs. 良い質問
悪い質問の典型は、以下のようなものです：
- 抽象的すぎる（例：「お笑いとは何ですか？」）
- 個人的すぎる（例：「ピーナッツは好きですか？」）
- 自分が話したいことを前提にしている（例：意見にすり替えたお便り）
逆に、良い質問には次の特徴があります：
- 具体的かつ本質的
- 相手が答えたくなるような内容
- 準備と観察に裏打ちされている
- 相手の変化や経験にフォーカスしている
■ 良い質問を生む3つのフィルター
- 相手の関心があるか
自分だけが興味あることではなく、相手が話したくなる話題か？ - 現在の文脈に合っているか
「今、聞くべきこと」かどうか。 - 過去の経験に紐づいているか
過去の出来事と現在を結びつけると、相手の思考や感情を深く引き出せる。
これら3つのフィルターを通して残る質問が、「いい質問」となります。
■ 質問は“寄り添う”ことで輝く
相手の「好き」や「苦労」に寄り添うことが大切です。例えば：
- 好きなものについて尋ねる
→ 手塚治虫に「虫の話」を尋ねれば、漫画の話も自然と出てくる。 - 苦労について聞くときは具体的に
→「気乗りしない映画はなかったですか？」と問うと、実体験が語られやすい。
■ 質問力は準備と仮説で伸ばせる
真にインスパイアする質問とは、相手自身も気づいていなかったことを気づかせる質問です。
そのためには：
- 相手の背景を徹底的にリサーチする
- 過去から現在への流れを把握し、仮説を立てる
- その仮説を確かめるように質問を投げる
例：中田敦彦さんの「武勇伝」や「パーフェクトヒューマン」について、「なぜそのタイミングで音楽に？」という変化に着目した質問が、本人の深層を引き出す力になるのです。
■ 究極の質問は、偉人をも作る
歴史を振り返ると、偉人の名言や哲学も、弟子たちの“優れた質問”によって引き出されたものが多いです。キリストが悪魔の問いに答えた3つの言葉は、その本質を数秒で表現しました。
「質問が偉人をつくる」
この言葉に尽きるかもしれません。
■ まとめ：いい質問をするために意識したいこと
- 傾聴力を高める
- 相手の関心・経験・今の文脈に着目
- 仮説を立てて質問する
- 勉強・準備を怠らない
質問力は、生まれつきの才能ではなく、磨けば必ず伸びる技術です。今日からでも、いい質問をする練習は始められます。質問一つで、人を動かし、心を開き、世界を変えることもできるのです。
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参考
中田敦彦の YouTube 大学 質問力 優れている人から いい答えを引き出せば人生が変わる